静大祭in浜松2020 -前日・1日目・2日目の日記-
2年前、先輩の技を見た衝撃。
1年前、先輩と共に見た盛況。
今、先輩の心を見た無念。
思いを馳せるように、今日もキューブパーカーに袖を通す。
https://twitter.com/plusplus_OH/status/1322163415343788033
どうも、ひらけんです。
11月6日(前日)
いつの間に静大祭前日を迎えていた。
迎えたものの。
「開催時間:12:30-16:30(通常よりも短縮)」
「浜松キャンパスの学生・教職員のみが参加可能」
という厳戒態勢。
思ってしまった。
「今回やって意味はあるのか?」、と。
もちろん、こういった大規模なイベントを開催していただけたことに感謝しなければならない立場にあるはずである。
参加できる人のうち、どのくらい参加してもらえるのか。
その中でどのくらい自分のサークル展示に来てもらえるのか。
ただでさえ有参加資格者数が圧倒的に少ない以上、昨年に比べて数字が落ち込むことは必然であろう。
しかしそこに腹をくくるほどの覚悟はできずにいた。
どうにかせねばと足掻く自分との葛藤。
リュックに斜め掛けに手提げの3バッグ体制で会場入り。
推定総重量7kg(勘)。齢二十三にして腰痛気味。
葛藤、と書いたものの、担当部屋のレイアウト作成をはじめとした準備自体は楽しかった。
ただ、自分の我儘をぶつけたり、一部自分で動かずメンバーに一方的に指示を出したりといった形になったことは反省すべきだったか。
ふぅ、と一息ついた布団の中。
...覚悟きめなきゃ。
11月7日(1日目)
雨の中、急ぎ足。
前日抱いていた憂いはもう消えていた。
スタンバイ済みの後輩たちと合流し、仕上げにかかる。
いよいよだ。
共通講義棟4F 共41教室にて、ルービックキューブサークル室内展示開始しています❗️
— 静大浜松ルービックキューブサークル (@shizudai_cube) 2020年11月7日
ぜひお越し下さい!🏃♂️💨 pic.twitter.com/OUsjidnc1R
しれっと映り込んだ3枚目。
準備中に行った速解きの撮影。1発でsub13をたたき出すあたり、流石である。後輩ながら、1年半のキューブ歴以上の貫禄すらうかがえるようだ。
部員の速解き実演の様子です!
— 静大浜松ルービックキューブサークル (@shizudai_cube) 2020年11月7日
大会で使っているタイマーも実際に体験できますよ‼️ pic.twitter.com/NqHfw2ROhU
この後行われた代表による目隠し実演でも、46秒台で一発成功。 さすがである。
静大祭 1日目終了しました!
— 静大浜松ルービックキューブサークル (@shizudai_cube) 2020年11月7日
あいにくの雨でしたが、レクチャーを受けて6面完成できた来場者も数多くいました❗️
明日も同じ時間・場所で室内展示をするのでぜひお越しください!👀✨
↓開催時間・場所
11/8(日) 12:30〜16:30
共通講義棟4階 共41教室 pic.twitter.com/CRWtMiMaZ0
前日あれほど心配していた客足だったが、想像を超える数の人が来てくれた。
パズルを紹介したり、速解きの実演をしたり、自前のルービックレースやルービックケージで遊んでもらえたりと、自分が夢に描いたような理想郷。
二重につけたマスクの裏では、笑いが止まらなかった。
2日間限りの「夢の国」。やっぱり、開催してもらえてよかった。
11月8日(2日目)
今日は特別な出会いを感じる1日だった。
日が傾く16時。
落ち着いた雰囲気の青年が、徐に試遊用キューブを手にした。
2分くらいだったろうか。
崩されていたはずのキューブは完成していた。
「揃ってる...」
心の声が漏れた俺に、彼は質問をぶつける。
他のパズルにも、タイマーにも、彼の知らない手順にも。
自らタイマー計測体験を申し出てくれた時、何とも言えない期待感を抱かずにはいられなかった。
帰り際、彼は告白してくれた。
「同じ大学にキューブができる人がいると思うと、
...なんでか嬉しいですね」
2年前、俺はこの一言が言えなかった。
心のどこかでそう思っていたはずなのに。
彼は、今の自分が理想とする過去の自分の姿を再現してくれた。
さらに。
「サークル、...見学に行きたいです」
「!?...来てもらえるんですか?」
活動の場所と時間をきっちり伝えた。ミッションクリア。
最後に彼の名前と出身を尋ねたとき、驚きを隠せなかった。
海外出身だったのである。
「日本語、お上手ですね」
それまで日本語でやり取りしていたために、取り乱した俺からやっと出た一言はあまりにも普通すぎた。もっと語彙力が豊かだったなら。
目の前で、キューブによって国境を越えた瞬間。自分には貴重すぎる体験であった。